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Zapierとn8nの比較:あなたの組織に最適なのは?[2025]

Kelsey Rentschler2025年8月14日
n8nとZapierのロゴを含むヒーローイメージ

エンタープライズAIの取り組みは行き詰まっています。有望なパイロットとして始まったものが、実装の複雑さとインテグレーション要件の重圧によって崩壊してしまうことはよくあります。大企業組織にとっての課題は、膨大な運用コストを必要とせずに成果をもたらす自動化プラットフォームを見つけることです。

n8nがテクニカルチーム向けに構築された自己ホスト型の自動化プラットフォームを提供する一方でZapierは組織全体にわたるエンタープライズAIオーケストレーションを提供します。いずれも大企業の自動化を実現できますが、組織のニーズと優先順位はそれぞれ異なります。

Zapierの従業員として、私は大企業の視点から両方のプラットフォームを評価し、実際の実装と総所有コストを分析することに多くの時間を費やしてきました。大企業組織におけるZapierとn8nの比較を以下で説明します。

目次:

  • Zapierとn8nの比較一覧

  • Zapierはクラウドイノベーションに注力、n8nは自己ホスト型制御を提供

  • Zapierのコストは透明性が高い一方、n8nには不透明な部分が

  • Zapierなら誰でも構築可能、n8nは開発者に依存

  • AIオーケストレーションのために構築されたZapier

  • Zapierのインテグレーションエコシステムは事前構築済、n8nは自分で構築する必要あり

  • Zapierのエンタープライズセキュリティはマネージドサービス、n8nのセキュリティはDIY

  • Zapierとn8nの比較、貴社に最適なプラットフォームは?

Zapierとn8nの比較一覧

Zapierは、組織全体で迅速かつ安全に自動化を拡張したい大企業チーム向けに設計されたクラウドベースのAIオーケストレーションプラットフォームです。n8nは、完全なインフラストラクチャ制御を優先するテクニカルチーム向けの、自己ホスト型自動化ツールです。

以下に簡単な要約を記しますが、詳細はその先で説明します。

大企業への影響

Zapier

自己ホスト型n8n

価値実現までの時間

ROI実現に不可欠

導入まで数分

設定に数日から数週間

インテグレーションエコシステム

プラットフォームの柔軟性を決定づける

8,000以上(事前構築済)

400以上(カスタム開発が必要)

総所有コスト

予算計画への影響

予測可能なオペレーション費用

隠れたインフラストラクチャコスト

エンタープライズセキュリティ

規制業界にとって極めて重要

SOC 2 Type II、GDPR、CCPA

DIYコンプライアンスの負担

チームの活性化

組織の拡張性への影響

すべてのユーザーにノーコードで導入

開発者に依存

AI連携

AI変革に不可欠

ネイティブなAIオーケストレーション

マニュアルのAI設定

Zapierはクラウドイノベーションに注力、n8nは自己ホスト型制御を提供

Zapierとn8nの根本的な違いは、単なる機能の違いではありません。それは、組織が自動化インフラストラクチャにどう取り組むかという点にあります。

Zapierは、ビジネスの俊敏性を高めるために設計された、完全管理型のAIオーケストレーションプラットフォームとして機能します。その理念は単純明快です。テクニカルチームは自動化インフラストラクチャの維持管理ではなく、コアビジネスの構築に重点を置くべきというものです。

ITチームがバックログを抱えるような存在ではなく、ガバナンスを提供しつつも、組織全体で自動化の構築を誰でも行えるように民主化します。大企業グレードのセキュリティ(SOC 2 Type II認証、GDPRコンプライアンス、CCPAコンプライアンスなど)により、個々の構築者が自由に構築することを案ずる必要はありません。そしてノーコードインターフェースにより、あらゆる部署がAI駆動型ワークフローを構築できるようになります。

大企業組織にとっては、これは運用上のオーバーヘッドなしに、エンタープライズグレードの自動化を即座に利用可能になることを意味します。

一方、n8nは開発者中心のアプローチを採用し、組織に自動化インフラストラクチャの完全制御を提供します。これは理論上は魅力的に聞こえますが、現実には大きな運用上の複雑さを伴います。

自己ホスト型モデルでは、以下の要件が求められます。 

  • インフラストラクチャ管理:サーバーのプロビジョニング、スケーリング、監視、およびメンテナンス

  • セキュリティ実装:カスタムコンプライアンス設定と脆弱性管理

  • 技術的専門知識:ワークフロー作成およびプラットフォーム保守のためのJavaScriptやPythonの知識

多くの大企業の評価が、そこで行き詰まります。ITリーダーが「自己ホストが必要だ」と言う場合、その背景には制御、セキュリティ、コンプライアンスに関する懸念が潜んでいることが多くあります。しかし、「自己ホスト型」ソリューションを求める大企業のほとんどは、すでにSalesforce、Microsoft 365、Slackなどのクラウドサービスを利用しています。これらのプラットフォームがセキュリティ要件を満たしている場合、自動化で何を実現するのでしょうか?

真のエアギャップ環境(対象をネットワークから隔離するセキュリティ対策)は極めて稀であり、通常、政府の機密システム、原子力施設、高頻度取引インフラストラクチャに限定されます。それ以外の人々にとっては、適切なセキュリティインフラストラクチャが整っていれば、自己ホスト型環境は往々にして不要です。

さらに、n8nを自己ホスティングしても、実際にはすべてがオンプレミスで保持されるわけではありません。ほとんどの大企業のインテグレーションでは、結局のところ「自己ホスト型」の境界を超える外部APIのコールが必要です。最終的には、外部連携ごとに複雑なファイアウォールの構成とカスタムのセキュリティレビューが必要になります。

Zapierのコストは透明性が高い一方、n8nには不透明な部分が

自動化プラットフォームに関する価格の議論は、サブスクリプション費用に焦点が当てられがちで、全体像が見落とされることが多く、それが状況を複雑にさせることがあります。

Zapierは、エンタープライズ自動化に必要なすべてを含む予測可能なサブスクリプションモデルで運営されています。

  • エンタープライズグレードの開発ツール、セキュリティ、コンプライアンス(SOC 2 Type II、GDPR、CCPA)

  • 自動パッチ適用とスケーリングを備えた完全に管理されたインフラストラクチャ

  • 組み込みのサーバー管理、監視、およびメンテナンス

  • 包括的なサポートとトレーニングリソース

中小企業向けの料金の詳細を知りたい場合は、料金ページをご覧ください。大企業向けには、明確な初期費用を明示したカスタム見積もりが入手できます。もちろん、運用上のオーバーヘッドがないため、迅速な価値実現が可能となります。

n8nの自己ホスト型ソフトウェアは技術的には無料ですが、運用コストは急速に膨れ上がります。大企業でn8nを実行した場合の例を次に示します。

必要な人件費

  • スケーリング、アップグレード、デプロイ、CI/CDなどを管理する専任エンジニア1名

インフラストラクチャコスト

  • サーバーハードウェアおよびクラウドリソース

  • 監視およびアラートシステム

  • バックアップおよび障害復旧

その他の隠れた運営コスト

  • フルスタックにわたるセキュリティパッチ管理

  • APIの進化に伴うカスタムインテグレーションのメンテナンス

  • パフォーマンス最適化とデバッグ

  • コンプライアンス監査の準備と文書化

適切に管理されたエンタープライズn8nのデプロイには、最大で300,000ドルの費用がかかる可能性があります。

そして、たとえコストが同等であったとしても、機会費用を考慮してください。テクニカルチームは自動化インフラストラクチャの維持管理ではなく、競争優位性の構築に取り組むべきです。

Zapierなら誰でも構築可能、n8nは開発者に依存

Zapierとn8nの最も大きな違いのひとつは、誰が実際に自動化ワークフローを構築できるかです。

Zapierは大企業チーム全体にわたって自動化を民主化し、誰でも行えるものにします。ノーコードのワークフロービルダーを使えば、マーケティング、営業、サポートから人事、財務に至るまで、あらゆるチームが独自のソリューションを構築できます。ZapierのAI Copilotを使用すると、ユーザーは自然言語を使用してワークフローを作成でき、セントラルガバナンスによりIT部門はガードレールを設定しつつも分散型構築を可能にします。

たとえばRemoteでは、Zapier上で各部署のチームが独自のAI駆動型の自動化を構築できるようにすることで、3人のITチームで1,700名の従業員をサポートしています。

一方n8nでは、ワークフローの作成に技術的な専門知識を必要とします。複雑なワークフローにはJavaScriptやPythonの知識が必要で、技術部署以外への拡張性は限定的であり、ITバックログの課題を永続化させるだけです。

n8nへのオンボーディングが完了した状態は次のようになります。

技術的な専門知識に関するn8nからのオンボーディングの質問

これを、職務について尋ねるZapierのオンボーディングと比較してみてください(どのチームのメンバーでもZapierを使えるため)。

Zapierのオンボーディングにおける職務内容に関する質問

つまり、自己ホスト型のn8nでは、テクニカルチームはプラットフォームのメンテナンス、インフラストラクチャのトラブルシューティング、セキュリティパッチの適用、カスタム開発に時間を割くことになり、事前に構築されたソリューションを用いたビジネスの自動化やAI連携による迅速な成果を得ることができません。

AIオーケストレーションのために構築されたZapier

AI連携により、最新の自動化プラットフォームを従来のワークフローツールから分離させることで、ZapierはAIオーケストレーションのリーダーとなっています。AI by Zapierを使用すれば、最先端のAIを業務で使用しているあらゆるアプリに導入できます。さらに、OpenAIやClaude、Gemini、その他の最新のモデル向けに事前構築されたコネクタを用意しています。 

ZapierのAIプロンプトビルダー

そして、それはほんの始まりに過ぎません。Zapierを活用して、AIを大企業の業務の中核に据える他の方法をいくつか紹介します。

  • AIエージェントはワークフローに直接統合できるため、システムは指示に従うだけでなく、インテリジェントに適応できます。これにより、予測可能なものには構造化された自動化を、予測不可能なものにはスマートなAIによる意思決定を適用するという、両方の長所を兼ね備えたソリューションが実現します。

  • Slack承認によるヒューマンインザループ制御で、チームが重要な意思決定に関与することができます。AIが生成したコンテンツをレビューし、意思決定を検証し、AIの速度で進めながら品質を維持します。

  • 価値実現までの時間を短縮するAIファーストテンプレート。実際の企業が見込み客の選別、ITサポート、営業などで現在AIを活用している方法に基づいた、実績のあるワークフローから始められます。

  • 大企業向けのテーブルインターフェースは、コーディング不要で誰でも利用できる完全なAI駆動型システムを構築・管理するための基盤を提供します。

Zapier Agentsでカスタムエージェントを作成

そして、その規模には実績があります。毎日、800,000個のAIタスクがZapierで自動化されています。

n8nにAIを連携させるには、カスタム開発が必要になります。各AIサービスごとに設定を手動で行い、カスタムエラー処理や再試行ロジックを設定する必要があります。また、組み込みのAIガバナンスコントロールがなく、エンタープライズAIの使用状況アナリティクスも限定的です。ChatGPTをSalesforceに接続して見込み客のスコアリングを自動化するには、カスタムAPI認証のセットアップ、手動でのデータ変換ロジック、エラー処理の実装、および使用状況監視の設定が必要です。それはZapierが自動的に処理できるものです。

結論:ZapierはエンタープライズAIのあらゆる要件を標準機能で提供しますが、n8nでは各要件ごとにカスタム実装が必要です。

Zapierのインテグレーションエコシステムは事前構築済、n8nは自分で構築する必要あり

インテグレーションの幅広さは、大企業環境における自動化プラットフォームの成功をしばしば決定づけます。ここでのZapierとn8nの違いは顕著です。

Zapierは、以下のような事前構築済みの大企業が管理する8,000を超えるインテグレーションを提供します。

  • コアビジネスシステム(Salesforce、SAP、ServiceNowなど)

  • 生産性プラットフォーム(Microsoft 365 、Google Workspace、Slack)

  • マーケティングおよび営業ツール(HubSpot、Marketo、Pardotなど)

  • 財務およびオペレーション(NetSuite、Workday、Concurなど)

  • 最新のAIおよびデータプラットフォーム(OpenAI、Snowflake、Databricksなど)

そして、アプリがAPIの更新をリリースすると、Zapierは自動的にインテグレーションの変更を処理します。ワークフローは中断されることなく継続して実行されます。

一方n8nは、約400のコミュニティ管理ノードを提供しており、基本的なインテグレーションをカバーするものの、大企業シナリオではカスタム開発が必要となります。サードパーティAPIの進化に伴い、手動でのAPI認証やセキュリティ設定、継続的なメンテナンスを自ら行う必要が生じます。これは膨大な技術的負債となります。

自己ホスト型のn8nの場合でも、大企業のほとんどのユースケースでは外部API連携が必要となります。組織は、各インテグレーションごとに複雑なファイアウォールルールや追加のセキュリティレビュー、その他の手作業が必要だと気づくことがよくありますが、Zapierではこれらが自動的に処理されます。これは、当初チームを自己ホスティングに惹きつけていた「コントロール」のメリットの多くを損なわせるものです。

Zapierのエンタープライズセキュリティはマネージドサービス、n8nのセキュリティはDIY

セキュリティ上の考慮事項により自己ホスティングが好まれることが多いですが、現実はより複雑です。

Zapierはマネージドサービスとして、以下のような大企業グレードのセキュリティを提供します。

  • SOC 2 Type II認証:独立監査を受けたセキュリティ管理

  • GDPRコンプライアンス:組み込みのデータ保護とプライバシー管理

  • 大企業SSO: SAML 2.0およびSCIMプロビジョニングのサポート

  • 包括的な監査証跡:詳細なログ記録とアクセス監視

  • データの暗号化:転送中および休止状態におけるエンタープライズキー管理

  • コンプライアンスドキュメント:Zapierは、カスタム実装なしでほとんどの大企業監査要件を満たす、事前構築済みのコンプライアンスマテリアルを提供します

n8nでは、セキュリティは組織の完全な責任となります。この非常に限られた管理機能により、インスタンス内でのユーザーの行動に対する制御がほとんどないことを実感させられます。

n8nのWorkspace管理ページ

Zapierとn8nの比較、貴社に最適なプラットフォームは?

Zapierとn8nのどちらを選択するかは、組織の優先事項と能力を適切に評価する必要があります。ここでお勧めする質問は次のとおりです。

  • 自動化プラットフォームの管理に技術リソースを割くべきか?

  • 技術チームがプラットフォームを管理することの機会費用はどういうものか?

  • 選択したアプローチで組織全体に自動化を拡張できるか?

Zapierを選択すべき場合

  • AI自動化を組織全体に迅速に拡張したい

  • チームは技術的な専門知識がなくてもワークフローを構築する必要がある

  • 隠れた運用の複雑さよりも予測可能なコストを好む

  • 大企業レベルのセキュリティとコンプライアンスを、自社での実装なしに実現したい

n8nをを選択すべき場合

  • 自動化インフラストラクチャに特化できる無制限の技術リソースがある

  • 組織が自動化プラットフォームの管理を中核的競争力として位置付けている

  • セキュリティのための本物のエアギャップ要件がある

  • 既製のインテグレーションを活用するよりも、すべてをカスタムで構築することを好む

自己ホスティングの議論は、しばしばコントロールと利便性の対立に帰結します。しかし実際には、それはリソース割り当ての問題です。最高の技術人材に、自動化インフラストラクチャの維持管理を任せますか、それともビジネスの未来を築いてもらいますか?Zapierを使用すると、ビジネス価値を即座に提供できます。これに勝るものはありません。

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